電動歯ブラシとフロス

電動歯ブラシと聞くと、毎日の歯磨きをよりしっかりと行えて、清潔、且つ時間の短縮にもつながるとイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。しかし、電動歯ブラシだけでは歯間部の歯垢までは除去できないと言われています。今回は電動歯ブラシの効果的な使い方と組み合わせについてご紹介します。

電動歯ブラシの効果的な使い方

電動歯ブラシの能力を最大限に活かすためにも、基本の手磨きが非常に大切だと考えられています。歯を磨く目的は歯垢(プラーク)を除去し、虫歯や歯周病を予防することであり、歯垢を落とすには、普通の歯ブラシによる基本の手磨きができているかどうかが非常に重要です。電動歯ブラシには、一般的な歯ブラシにはない振動が得られますが、ブラッシング技術が伴っていないと、当然磨き残しが発生してしまいます。電動歯ブラシで歯垢をしっかりと除去するには、歯周ポケットや歯と歯が隣接する面に正しい角度で歯ブラシを当てることがポイントです。歯周ポケットや歯と歯の間(歯間部)は、意識しないと歯ブラシの毛先がなかなか当たりにくいところなので、どの部分に当たっているかを意識しながら磨きましょう。歯周ポケットと呼ばれる歯と歯茎の間の窪み部分は、歯ブラシの毛先が入りにくく、歯垢が溜まりやすいところです。鏡を見て歯磨きを行えればいいのですが、電動歯ブラシだとそうもいかないため、予め場所を確認し、ブラシを斜め45度にして、当てて磨くといいでしょう。

また歯と歯がくっついている隣接面も、歯ブラシの毛先が貫通しないため、ブラシの当て方や場所を意識する必要があります。ブラシの頭と、かかと部分を使って、毛先を隣接面に当てて磨きましょう。そして単に強く磨けばいいわけではなく、歯茎を傷つけないように適度な力加減が必要です。また電動歯ブラシに使用する歯磨き粉は低研磨・低発泡のジェルタイプのものが推奨されています。歯を傷つけず、泡立ちすぎないものを選ぶようにしましょう。

電動歯ブラシに加えてフロスの併用が◎

仮に正しいブラッシング指導を受けても、除去できる歯垢は約6割弱と言われています。しかし、電動歯ブラシと一緒にフロス(糸ようじ)を併用することで、歯垢の除去率を約9割まで上げられると言われています。

フロスは、歯ブラシの毛先が届きにくい歯と歯の間(歯間部)の清掃に使い、糸巻きタイプとホルダータイプの2種類があります。糸巻きタイプのフロスは必要な長さを調節して使えるため経済的と言え、歯全体に使用しやすい利点がありますが、慣れるまでにはテクニックが必要となるでしょう。ホルダータイプのフロスは、取手が取り付けられているもので、指での操作が難しい方や初心者に適したタイプと言えます。ホルダータイプのものには、F字型とY字型の2種類があり、F字型のタイプは下顎前歯に使いやすく、Y字型のタイプは上顎前歯、臼歯に使いやすいという特徴がそれぞれあります。

フロスの使い方

糸巻きタイプの使い方

まずフロスを40cmくらいに切り、両手の中指に2~3回巻きつけます。15cmくらいの長さにしてピンと張り、両手の親指と人差し指で糸をつかんで、使う部位に合わせ、歯と歯の間にゆっくり、ノコギリをひくように小さく動かしながら挿入します。歯と歯の接している面を通す時は、少しきつい感じがするため、力任せ挿入しがちですが、力任せに勢いよく挿入すると歯肉を傷つけてしまう恐れがあるので注意しましょう。隣接部を通過したら、フロスがスッと入るところまで挿入し、フロスを歯に巻きつけるようにして、歯の面を2~3回上下にこすって歯垢を取り除きます。

隣接した歯の両面を同じように清掃し、別の歯間部に使う時には、糸をずらして新しい部分で操作を繰り返します。フロスを取り出す際も、ゆっくり小さく動かしながら取り出し、詰め物に引っかかり、うまく取り出せない時は無理に取り出そうとせず、片方の指の糸を外して、外側に引き抜くようにしましょう。

ホルダータイプの使い方

鏡で確認しながら歯間部にフロスの糸の部分を当て、ゆっくりとノコギリを引くように小さく動かしながら挿入します。これも糸巻きタイプと同様に、歯と歯の接している面を通す時は少しきつい感じがしますが、力任せに勢いよく挿入すると歯肉を傷つけてしまう恐れがあるので注意しましょう。フロスが中まで入ったら、歯の面に沿い上下に動かしながら前と奥の歯の両方の面の歯垢を取り除きます。フロスを取り出す際もゆっくりと小さく動かしながら取り出しましょう。

それぞれのフロスの使用は、歯磨きを行なった後に使用すると良いです。

使用する際は、鏡を見ながら、場所を確認し、歯肉を傷つけないように注意しましょう。もし、糸が詰めものや被せ物に引っかかったり、ほつれたりした場合は、無理に取り出さず、糸巻きタイプであれば、片方の指の糸を外し外側へ取り出してください。また、このように糸が引っかかったりほつれたりする場合は、歯と歯の間に虫歯ができていたり、歯石がついている可能性がありますので、回数が多いようであれば歯科医院を受診されることをお勧めします。

またお子さまの虫歯予防のためにもフロスは必要だと言えます。自分で上手にフロスが使えないお子さまには保護者の方がしてあげるといいでしょう。
使い方がわからない場合は、歯科医師や歯科衛生士に相談されることをお勧めします。

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