受け口(反対咬合)にはマウスピース矯正が最適?

B!

受け口(反対咬合)と聞くと表側矯正や裏側矯正などブラケット矯正が適正なのでは?と多くの方がイメージを持つ方が多いでしょう。
しかし、受け口をマウスピース矯正で治療するケースも実際にあり、マウスピース矯正は目立たないため矯正治療を周囲に知られたくない人にオススメの治療法です。

Contents

受け口とは

受け口とは下顎の歯の一部や、下顎の歯全体が上顎の歯よりも前に突出している状態のことを言います。別名、反対咬合(はんたいこうごう)や、下顎前突(かがくぜんとつ)、しゃくれとも呼ばれています。受け口は前歯で物が噛めないなど、噛み合わせに問題が生じたり、発音がしにくいという問題が多く見られます。さらには放置しておくと顎関節症になることもあり、受け口の場合、子供の頃の早めの矯正治療が推奨されています。

受け口になってしまう原因は、出っ歯(上顎前突)と同様に、顎の過成長など骨格に問題があるものと、歯列に問題があるものに分けられます。また両親や親族に受け口の人がいる遺伝であったり、指しゃぶり、舌の癖、噛み癖、口呼吸などの口腔癖も原因と考えられます。その他にも「舌小帯(ぜつしょうたい)」という、舌の裏側にあるひだが短い症状を持っていたり、唇や上顎が繋がっていない「唇裂(こうしん)」や、「口蓋裂(こうがいれつ)という先天異常が原因による受け口も存在します。

受け口のマウスピース矯正治療法

受け口をマウスピースで矯正する場合、下顎に十分なスペースがあればマウスピースを装着することで、 前に出ている歯を移動させ歯並びを整えることが可能です。受け口の治療では、矯正期間中に上の歯が下の歯を乗り越える時期があり、その時期に上下の歯が当たってしまうため噛み合わせにくくなることがあります。マウスピースによる治療であれば、この時期マウスピースが歯をカバーし、上下歯の直接の接触を避けることが出来るため、マウスピース矯正が推奨されていると考えられます。

しかしマウスピース矯正が難しい「重度の受け口」もあります。それはどのような状態かというと、顎の骨にズレが生じて受け口になっているケースや、抜歯を回避できないほどに激しく歯が乱れているケースなどが挙げられます。

マウスピースの種類

インビザライン(Invisalign)

インビザラインは、世界的に最も普及しているマウスピース型の矯正装置で、世界中で約470万人以上の方が治療を受けた、実績と信頼のあるマウスピース矯正です。

コンピューターを使って作成したオーダーメイドのマウスピースを段階的につけ替えながら、歯列を矯正する治療法です。マウスピースは薄く透明な素材で作られているため、装着したときの異物感が少ないことが特徴の一つで、さらにインビザラインは「クリンチェック」という3Dのコンピューター画像で、治療開始から完了までのシミュレーションを事前に行うことができ、医師と患者さんが治療のゴールを一緒に確認できることが最大の特徴と言えるでしょう。このクリンチェックを行うことで誤差の少ない高精度の治療が可能になり、幅広い症例にも対応できるようになりました。

インビザライン・ティーン(Invisalign Teen)

インビザライン ・ティーンは、中高生のためのマウスピース矯正で、永久歯が完全に生え揃っていない10代のためのマウスピース矯正です。成長過程にある10代の口腔内は、歯の生え変わりや顎の発達などに大きな変化があるため、成人用のインビザラインでは治療が困難でした。そこで、さまざまな課題点を考慮した10代のための新しいマウスピース矯正システム、インビザライン・ティーンが誕生しました。オーダーメイドの薄い透明なマウスピース型の矯正装置『アライナー』を装着し、1週間ごとに新しい装置に交換することで、段階的に美しい歯列へと整えていきます。従来の金属のブラケット矯正のような矯正器具の不快感や、装置が目立たないという点は、思春期のお子様にストレスがかからずオススメです。

アソアライナー(Aso Aligner)

アソアライナーは日本製のマウスピースで、日本で最も普及しているマウスピースです。アソアライナーとは透明なマウスピース型の矯正装置のひとつで、1ヵ月に1回、歯を移動させた状態で歯型採取を行いマウスピースを作成します。歯を動かすときの痛みが少ないことが特徴で、以前からあるマウスピース矯正装置・クリアアライナーと基本的な部分は同じですが、マウスピースの厚み、種類、診断用のプログラムなどが改良され、クリアアライナーよりも正確に治療できるようになりました。

イークライナー(eCligner)

イークライナーは最新コンピューターシステム(CAD/CAM技術)を使用したマウスピース型矯正装置で、CAD/CAMでマウスピースを作成することで精度の高い治療ができます。

最初に採取した歯型から3Dスキャンデータを作成し、治療に必要な全行程のマウスピースを作成します。マウスピースは歯の動きとともに交換するのが一般的ですが、イークライナーは厚さの異なる3種類のマウスピースを7日ごとに交換して歯を動かすため、通院する回数が少なくて済むのが特徴です。

DENマウスピース

DENマウスピースは、睡眠時間を含めて1日8~10時間以上の装着で歯を動かせるマウスピース型の矯正装置で、他のマウスピースと比較すると装着時間が短く済みます。マウスピースの装着時間が短いため、外出時や仕事中など、人に会うタイミングでマウスピースをつけなくても矯正治療を続けることができます。DENマウスピースは2週間毎に都度、歯型採取を行い、一人ひとりの歯やお口の状態に合わせた柔軟な治療が可能です。

オペラグラス(Operaglass)

オペラグラスは、日本発のシステムとしては唯一、最新のコンピューター3D画像で精密に装置を設計できる日本製のマウスピース矯正装置です。前歯の乱れのような、軽度の歯列矯正に適しており、1ヵ月に1度のペースで歯型を採取し、新しいマウスピースを作成します。1日20時間以上の装着が必要で、3種類のマウスピースを1週間ごとに交換し、1つの装置で0.5~1mmずつ歯を動かしていきます。通院は1ヶ月に2回程必要です。

アクアシステム(Aqua System)

アクアシステムは、「アクアフレーム」という透明なマウスピースを使用して歯を動かすプチ矯正で、軽度の歯列矯正に適したマウスピース矯正です。2~5週間毎にマウスピースを交換し、歯を動かしていきます。

エシックス(Essix)

エシックスは透明なマウスピース矯正のひとつで、マウスピースの変形や細工などにより歯に力をかける用途で使用します。エシックスはマウスピースを加工した小さな装置で、1~2本程度の部分矯正に適していますが、審美性に欠けます。しかしエシックスの作成には専用のコンピューターやプログラムが必要ないため、一般的に他のマウスピース矯正より費用を抑えることが出来ます。

最新の記事はこちらから